肉食系男子に、挟まれて~アザーストーリー~【完結】
私はさっきの真中さんの笑顔を思い出して、ふふっと微笑むと扉を開けた。
職員室に入って先生方に挨拶をしながら、自分の机に座る。
「おはよー安西ちゃん」
「おはようございます」
「さっきまでワンコいたのに」
「……ワンコ?」
あの、まさかですけど。
それって。
「ああ、久住君ね」
やはりか。
止めてあげて下さい。
生徒をワンコ呼ばわりするの。
「安西先生まだですか~?なんて、探してたよ。
あははっ。可愛いね」
「そ、そうですね」
「ん?何動揺してる」
「全然。全然ですよ」
完璧、声上ずってる。
動揺しちゃってるじゃないか。
辻先生は何かを察したのか、ニヤニヤと顔を緩めながら近付いて来る。
「……何も言いませんよ」
「何も言ってないわよ」
「……」
完璧墓穴掘った様な気がするんだけど。