肉食系男子に、挟まれて~アザーストーリー~【完結】
「ならさ、俺を呼べよ!!いいか?
夜中に一人で歩くな!」
「……」
「あー、くそ。で?返事は?」
「……はい」
「はあ…」
顔から手を放すと、春斗はそのまま頭をがしがしっと掻く。
そんな心配なんて、絶対無駄だと思うんだけどさ。
取り越し苦労だって思うんだけどさ。
……何でだろう、少し嬉しいじゃないか。
そんなモテないし。私。
だから、酔っ払ってようと絶対に声とかかけられないのに。
現に今まで声をかけられた事はない。
心配する必要なんてないのに。
ああ。
少しだけ。
不覚にも少しだけ。