肉食系男子に、挟まれて~アザーストーリー~【完結】

「めっちゃ顔、赤い」

「うるさーーい」

「あはは、まじで可愛い」

「やめなさいっ」

「お。いいね、その言い方先生みたい」

「先生です!」

「あはは、そーだった」


全く失礼な!


「んじゃ、そろそろ怒られそうだから、からかうのもこの辺にしとく」

「そうして下さい!」

「それじゃ、また学校でね」

「また!」



私は扉をしめると、カチャリと鍵をかける。
春斗は部屋に戻る事なく、その足音がどんどんと遠ざかって行った。


……やっぱり用事あったんじゃん。

わざわざ送らなくてよかったのに。
エレベーターからここまでのあんな短い距離。



火照った頬を、手で覆う。

熱い。



……ドキドキした。

春斗に。



でも、好きなのかなって考えたらわかんないよ。


恋愛なんて、もう数年してないんだ。
だから、恋ってどうするんだっけって。


今、その状態なのかもしれない。
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