肉食系男子に、挟まれて~アザーストーリー~【完結】
それから辻先生が入って来て、私は昨日の御礼を告げた。
「昨日はありがとうございました」
「何か、顔付き大分よくなったね」
「はい、少しだけモヤモヤ取れました」
「そりゃよかった」
その時。
「失礼しまーす」
中に入って来たのは久住君だった。
手にはプリント。
担任の先生を探してるのだろうか。
キョロキョロしている。
そして、私と視線がかち合うと、久住君は満面の笑みを見せた。
それに思わずドキっとしてしまう。
なんつう笑顔を見せるんだ。
「安西先生っ」
……完璧尻尾振ってる。
隣の辻先生もそれを思ったのか、顔を背けて笑っていた。