肉食系男子に、挟まれて~アザーストーリー~【完結】
「おはようございますっ!五味先生いませんか?」
「おはよう。五味先生見てないなあ」
「そうですか。プリント持って来たのに」
「机の上に置いておいたらいいんじゃないかな」
「うーん、大丈夫ですかね。それで」
「あはは、不安なら渡しておくよ?」
「えっ。本当ですか」
コロコロと人懐っこく笑う久住君。
それに私の顔も自然と緩む。
動く度にふわふわしてる久住君の髪の毛が揺れた。
「それじゃあ、お願いします」
「はい。承りました」
久住君は賞状を渡す時みたいに、両手でそのプリントを差し出す。
だから、私も受け取る時みたく片手ずつそのプリントに手を伸ばした。
「ふふっ。じゃあ、俺行きますね」
「はーい」
笑顔で手を振る彼に、私もニッコリと笑って手を振った。
扉が閉まった後、すぐに私に近寄って来るのは辻先生だ。
わかってたけども。