肉食系男子に、挟まれて~アザーストーリー~【完結】


「やっぱり尻尾見えた」

「……はは」

「ワンコだね、うん」

「そうみたいですね」



それからすぐに五味先生が入って来て、私はプリントを手渡した。
どうやら入れ違いだったみたい。


その日は特に何も起こる事はなく、平和に時間が過ぎて行く。

春斗とも、顔を合わせば一言、二言会話を交わしたし。
久住君の授業でも、彼は相変わらず優等生だったし。


放課後の練習も順調だった。


それは翌日も。その次の日も。
段々と春斗や、久住君の事を考える暇もない程に、学校は文化祭の準備で慌ただしくなっていく。


文化祭は来週末だ。
教師バンドも形になって来たし。

辻先生のトライアングルも、どことなくいい味を出している。


文化祭のパンフレットも着々と出来上がっていた。


文化祭が終わるとすぐにテスト。
だから、そのテスト制作もしなきゃならなくて、帰宅時間が遅くなっていた。
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