肉食系男子に、挟まれて~アザーストーリー~【完結】
文化祭は色々あります
そして。
待ちに待った文化祭当日。
私のクラスは和製メイド茶室。何ともおかしな名前だ。
メニューはお団子とか、お汁粉とか。
とにかく、和製。
だけど、生徒達の格好はメイド。
ちなみに男子もメイド。
これにはかなりのクレームがあったけど、教師権限でOKをした。
だって、面白そうだ。
スーツとか、そういうのはつまんないでしょ。
暖簾がかかった教室。
メイド服に身を包んだクラスメイトを見て、可愛いなと一人ニヤニヤする。
「つかさー、まお先生もメイド服着た方がよくない?」
「はっ!?」
クラスで一番メイド服に対して文句を言っていた男子が、突然そんな事を言い出した。
「お、いいね。それ。メイド。余ってたよね?確か」
「予備で一つ!」
「む、無理無理無理無理!!!!」
私は手をぶんぶんっと振って、それを拒否する。
誰がこんな私のメイド姿を見たいんだよ!
アホですか!
学生だから可愛いのに、私がやったら痛いだけだよ!!
絶対にやらないからな!
こうなったら逃げてやる!
私は踵を返すと、ダッシュをかました。