肉食系男子に、挟まれて~アザーストーリー~【完結】

「……ごめん、ちょっと大人げなかった」

「…あ、うん」

「今度こそ、何もしないから。
だから、普通に話そうな」

「……わかった」


コクリと一度頷く。
すぐに割って入るのは辻先生。



「素直だ。山本先生は。よし。
それじゃ頑張ろうかね」

「はいっ」
「了解です!」



教頭先生の「教師バンドの入場です」の声に、生徒達がどよめく。


ええーとか、まじで!なんて声が入り混じる。
その声を聞きながら、私達はステージへと足を進めた。


楽器を持ちながら、定位置に移動する先生達。


私もピアノの椅子を引き、そこに腰を落とす。


春斗が先頭に立ってマイクを持つと、話し始めた。



「えー…驚かれたと思いますが、先生達はこの日の為に毎日練習してました。
皆もきっと知ってる曲だと思うので、ぜひ歌って下さい」



そして、曲名とアーティスト名を告げると更に叫び声が上がる。
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