肉食系男子に、挟まれて~アザーストーリー~【完結】
「ま、これから意識させればいいんですけどね」
「ええ!?」
「ふふっ。さ、行きましょうかー」
「ちょっと?久住君!?」
私は軽い足取りで先を歩く久住君を慌てて追いかけた。
それから、今日の文化祭の話をしながら前に行った定食屋に到着すると扉を開ける。
沢さんが笑顔で迎えてくれて、私と久住君も挨拶をした。
もちろん、私はいつもの。
そして、久住君も。
「いつもの」って言う久住君に、「二回目なのに生意気」って返して二人で笑った。
お腹一杯食べて定食屋を後にする私と久住君。
沢さんにまた来るね、と告げて。
「やっぱり美味しいですね」
「でしょ」
「今度はいつもの以外食べてみようかな」
「私も毎度思うんだけど、どうしてもサバにいってしまうよ」
「あはは、それわかるかもしれません」
「送らなくんていいんだよね?」
「はい、大丈夫です」
「そっか」
「寧ろ俺が送るべきじゃないんですか?」
「え」
その発言に私は目をぱちぱちとさせて久住君を見る。
久住君は小首を傾げて、くりっとした瞳をこちらに向けた。