肉食系男子に、挟まれて~アザーストーリー~【完結】
おまけ
辻先生と春斗の飲み
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ここは居酒屋。
店員に通された二人組。
その二人組の男の方が席に着くと、女の人にメニューを渡した。
二人とは辻先生と、春斗だ。
飲みに行く約束をした日、辻先生に連れられてよく行く居酒屋に来た。
春斗も真央梨を迎えに行く為に来た事がある居酒屋。
「辻先生、何飲みますか」
「は?最初は生って決まってるでしょ」
「え。俺、最初からサワーです」
目をぱちくりさせて、辻先生は驚きを露にする。
「うわー私、山本先生とは仲良くなれそうにないわ」
「え、何でそんな事言うんですか」
「日本人はとりあえず、生!でしょ」
「あー、俺はそれに断固反対しますけどね」
ケッって口を尖らせて言うと、辻先生はタッチパネルからメニューを選ぶ。
手慣れているのだ。
春斗は手渡したはずの、メニューをじっと見つめてゆっくりと手元に引き戻した。
そしてタッチパネルを見ることなく、そのメニューを開く。
丁度店員が通りかかったから、春斗はその店員に声をかけ飲み物を頼む。
もちろん、それは生とサワーだ。
ファーストドリンクを頼み終わった後、おしぼりで手を拭きながら春斗は熱心にメニューを選んでいる辻先生に声をかけた。