肉食系男子に、挟まれて~アザーストーリー~【完結】
「二人きりの時は敬語禁止。でしょ?」
「あ…いや、でもそれは学校内では……」
「だって、二人きりってだけで、どことか決めてないからね?
俺ちゃんと敬語使ってたでしょ?」
それは確かに。
きちんと敬語使ってくれてたし、真央梨と呼ぶ事もなかった。
いや、でもやっぱり納得行かない。
学校内だと、誰に見つかるかわかんないし。
そう思ってたら、壁際に追いやられて距離を詰められて行く。
逃がさない様に両手を壁に伸ばして、腕の中に閉じ込める。
近い。
近過ぎるから。
「学校でキスってちょっとした背徳感だね」
そう言って、ニヤリと口角を上げるとつーっと私の頬を撫でる。
それに、背筋がゾクリとした。