肉食系男子に、挟まれて~アザーストーリー~【完結】


「先生、昨日赴任したばかりですよね?
女性を口説く為に来たんですか?」

「いいや?俺はちゃんと授業しに来たよ?
そこにたまたま俺のタイプドストライクの女がいたら、普通に口説くよね?」

「昨日今日で軽過ぎるんですけど。
そんなんじゃ信用されませんよ」

「何?じゃあ、一ヶ月好きでいたら口説いていいの?
半年?一年?アホか。
他の誰かに取られたらどうすんだよ。
俺が好きになったんだよ、魅力ある女って事だ。
誰かが奪ってったって仕方ない」

「……」

「……って、俺も何生徒にムキになってるんだろうか」


山本先生ははあっと一つ息をつくと、頭をがしがしと掻いた。

それから、眉を下げると明るくははって笑う。



「まあ、校内でってのはマズかったな。
久住君、お願い。黙っててくれないかな」

「……どうだか」

「本当に。バレて騒がれたらほら、安西先生にも迷惑かかるしね?
俺が勝手にした事だし」



久住君はちらっと私の方を見ると、また考え込む。
その後、俯くと静かに口を開いた。
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