絶対領域
美大生なのに絵がかけない
アタシにとってのコンプレックスだ
高校の時は就職しか頭にないアタシにとって大学なんて予想外だった

大学にいけばやりたいことが見つかる

母の言葉に載せられ行った大学も今や水の泡だ
今更母に頭を下げて金を返すつもりは毛頭ない

いっそ失踪しようか
否、行く範囲が限られる
つまらない失踪はつまらないだけだ

このつまらない日常からにげたい
もう死のうか、過った言葉にアタシは体が震えた

同時に安楽を感じた
楽になれる、解放だ

しかし死んだところで何になる
これも逃げ道

自問自答は朝まで続いた
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