浮気彼氏【完】
☆6
私がまだ保育園に通っていた頃、両親はとても仲が良く、休みの日にはいつも3人で手を繋いで散歩やお出掛けをするのが日課だった。
だけど、それは見せかけだけの家族の姿だった。
ある日の夜。
私は不意に目を覚まして、リビングへ行った。
喉が渇いたから、お母さんに水を貰おうと思って・・・。
リビングへ近付くと、いつものお父さんとお母さんの声とは違う様な気がして・・・ドアをほんの少しだけ開けて、中をそっと覗いて見た。
その扉は、開けてはいけないパンドラの箱の扉だとは気付かずに・・・。
リビングに居たのは、確かに私のお父さんとお母さんだった。
けど、その雰囲気は妙にトゲトゲしく、お互いが睨み合っていた。