浮気彼氏【完】
メールを打ち終わって空を見上げた。
もう、冬だなぁ。
星がキラキラと輝いて、とても綺麗。
小さい頃、お母さんに見せてもらった宝石箱。
フタを開けると、宝石がどれもキラキラしていて、思わず見とれてしまったっけ・・・。
でも、この星空はそれ以上にキラキラしていて・・・ユラユラと揺らめいていて・・・。
・・・あぁ、そうか。
私の涙が、更に星々を輝かせているんだね。
寒い寒い夜。
体はもう、ほとんど力が入らない位凍えているけど、心の中は暖かくて・・・。
こんな最期なら悪くないなと思った。
私の横にある、鋭く輝くキケンナモノ。
わたしは・・・それを・・・手に取った・・・。