浮気彼氏【完】
オレは、愛のそばに行き、愛の手を握った。
相変わらず、ヒンヤリと冷たい手。
両手で包み、オレの熱を分ける。
「愛、これから学校行ってくるな。ちゃんと愛のクラス見てくるからな?同じクラスになると良いな?」
オレは、愛にそう声をかけた。
愛は、変わらず眠ったまま。
「黎二君、私、潤一さんに電話してくるから、ちょっと離れるわね。遅刻しない様に、ちゃんと学校行きなさいよ?じゃないと、この部屋、立ち入り禁止にするからね?」
玲子さんはそう言って、病室を出て行った。