浮気彼氏【完】
「愛・・・、目を・・・覚ましたの?本当に?夢じゃ・・・ない?」
オレは、震える手を動かして、愛の頬に触れた。
仄かに感じる暖かな体温。
滑らかな、肌の感触。
触れた瞬間にわずかに震えて・・・。
夢じゃないのかもと感じた。
「黎二、・・・ゆ・・めじゃ・・・ない・・よ?・・ぉはよ・・。・・・っめん・・ね?」
動かして辛そうな口を必死に動かして、掠れた声で一生懸命に話してくれる愛の姿が、愛しくて愛しくて・・・。
「・・・愛っ・・・!!」
思わず、愛に覆いかぶさって泣いてしまった。