浮気彼氏【完】
ボヤけた私の視界と頭の中に、ほんの少し混乱していたのだけれど・・・。
「・・・あ・・い・・・?」
わずかに聞こえたその声は、確かにあの声で・・・。
私は、声の方へ視線を向けた。
私の視線は、真っ黒な澄んだ瞳と絡み合って・・・。
あぁ、どうして私は、この人を忘れて居たんだろう。
あの、優しい声の人は、私の大好きな大好きな人の声だったのに。
愛しさと、再び会えた喜びに、私の顔は微笑んで行った・・・。