浮気彼氏【完】
「れ・・いじ・・。れい・・じ。黎二。黎二。黎二。」
会いたかった。
ゴメンね。
大好きだよ。
淋しかったよ。
ありがとう。
いっぱいいっぱい、言いたい事はあるのに、言葉にならない。
ただ、バカみたいに黎二の名前だけしか言葉にできない自分自身が情けなくて、更に涙が溢れてきた。
黎二は、そんな私を悲しそうな目で見ていて・・・。
ゆっくりと私に近付き、私の涙を拭ってくれた。
「・・・愛、オレ、ずっと後悔してた。」
小さな小さな声で、黎二が言葉を紡ぎ出した。
「聞いてくれる?」
わたしは、コクンとうなづいた。