浮気彼氏【完】
お母さんとは、退院してすぐ話をした。
お母さんは涙を流しながら、私に『ゴメンね。』と何度も謝ってくれた。
あの頃のお母さんは、お父さんの浮気やら何やらで、ノイローゼ気味だったらしい。
病院で診て貰って、調子を取り戻した時、今度は私と向き合うのが怖くなったらしい。
お母さんも、私との関係に頭を悩ましていた。
高岡さんは、そんなお母さんの話を聞き、相談に乗ってくれた優しい人。
私のお義父さん。
ちなみに、消えようとした私を唯一こっぴどく怒ってくれたのも、お義父さん唯一人。
怒って怒って・・・・抱き締めてくれた。
その時から、私は『高岡さん』では無く『お義父さん』と呼ぶようになったんだけど・・・。
初めてそう呼んだ時、お義父さんは涙を流して喜んでくれて・・・。
この人がお義父さんになってくれて良かった・・・と、心の底からそう思った。
・・・で、その一連の騒動の最中も、黎二は私の隣に居てくれた。