結婚記念日
夕方、陽平から連絡がはいる。
「悪い。急な飲み会がはいった」
思わず無言になった私に、彼は続けた。
取引先とトラブルがあった事。それはうまく修まったが、これからもよろしくの意味も込めて、懇親会を開く事になった。直接の担当は陽平ではないが、上司として、また以前担当していて、懇意にしていた者として、参加しない訳にはいかない事。
いつもは、私が聞かなければ言わないような事も話してくれた。
細かくは言ってないけど、私の気持ち、伝わっているのかな・・・なんて、ちょっとびっくりした。
そこまで言われたら、私は、黙って頷くしかない。
「お疲れ様です。飲み過ぎないようにね」
「9時半までには帰るから」
最後にそう言って、陽平は、電話を切った。
陽平は、昔から『間の悪い男』だ。
付き合って、私の初めての誕生日、彼は泊まりの出張だった。(そもそも忘れられていたが)イルミネーションを見に行こうと約束した、クリスマスイブの日、彼は高熱を出した。(熱なんて、めったに出さないのに)「この穴埋めは必ず・・・」と言われ、たてた予定に、お約束のように、何か事が起きる。
穴埋めの為、隣に、さらに大きな穴を掘るのが陽平だ。彼が、100%悪い訳ではないのだけれど・・・
「悪い。急な飲み会がはいった」
思わず無言になった私に、彼は続けた。
取引先とトラブルがあった事。それはうまく修まったが、これからもよろしくの意味も込めて、懇親会を開く事になった。直接の担当は陽平ではないが、上司として、また以前担当していて、懇意にしていた者として、参加しない訳にはいかない事。
いつもは、私が聞かなければ言わないような事も話してくれた。
細かくは言ってないけど、私の気持ち、伝わっているのかな・・・なんて、ちょっとびっくりした。
そこまで言われたら、私は、黙って頷くしかない。
「お疲れ様です。飲み過ぎないようにね」
「9時半までには帰るから」
最後にそう言って、陽平は、電話を切った。
陽平は、昔から『間の悪い男』だ。
付き合って、私の初めての誕生日、彼は泊まりの出張だった。(そもそも忘れられていたが)イルミネーションを見に行こうと約束した、クリスマスイブの日、彼は高熱を出した。(熱なんて、めったに出さないのに)「この穴埋めは必ず・・・」と言われ、たてた予定に、お約束のように、何か事が起きる。
穴埋めの為、隣に、さらに大きな穴を掘るのが陽平だ。彼が、100%悪い訳ではないのだけれど・・・