愛とか恋とか嫁だとか。
「じゃ……行こ……っかな……?」


小さい声で呟いてみる。


パァアアアアア、と篠塚君が分かりやすくいい顔をする。


「……ぃやったぁああああああ!!!!!」


……凄いな。


身長も高くて、イケメンで、売り場でも様になってて、お客様にも、結構本気で告られたりしてる人なのに……まるで子どものよう。


嬉しくてたまらない、という表情は、純粋にかわいらしくて。


「……そ、そんな嬉しい?」


つられて笑ってしまいそうになるのをこらえたら、思ったより冷たい声が出てしまった。


あ、水を差したかな……と一瞬心配したものの、


「滅茶苦茶嬉しいっすよー!!!」


篠塚君の笑顔はますますこぼれるばかり。
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