愛とか恋とか嫁だとか。
*いずみ

*****


「美味しかったー!」


あたしの心の底からの叫びを、夏の夜空に放ってみる。


「だろ?だから言っただろー!」


それを、得意気に拾う青山。


「さすがだね、青山」



きっかけは、ほんの些細なことで。


『丁度もうすぐあたしの仕事が上がる時間』に、


『たまたま青山が営業の帰りにお店に寄って』


『偶然オープニングセール中の妙に美味しそうなラーメン屋がある』という話になって。



……そんな、帰り道。



「つーか、お昼もあそこだったんでしょ?いくら美味しくても2食連続ってきつくない?」


「は?食べてねーよ。

だから、昼間通ったら超行列だったから、時間なくて並べなくて、リベンジしたかったの!」


……うーん、全然話聞いてなくてすみません……。
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