カラダ探し~最終夜~
「あかがつまったそのせなか~」
私は今日、カラダを見つける事ができた。
頭部は棺桶に納めたけど……このぬいぐるみ。
「わたしはつかんであかをだす~」
この中に、間違いなく幸恵の腕がある。
私の腕と同じくらいの太さの芯を、ぬいぐるみの中に感じたから。
「まっかなふくになりたいな~」
絶望に包まれたまま歌が終わって……私の腹部がすさまじい力で締め上げられる。
ぬいぐるみの中のカラダに、動かない武司、そして中島君……。
全員で頑張る事ができそうにない今回は、どうやってカラダを取り出せばいいのかまったくわからない。
腹部に感じる激痛に悶え苦しんでいるうちに、何かが千切れるような音が聞こえて……。
私は下半身の感覚がなくなって、意識を失った。
バキッという音が、身体を伝わって聞こえたけど、それが何の音なのか理解する前に……私は死んでしまっていた。