カラダ探し~最終夜~
「は? 夢の話か?」
あまりに話が飛びすぎて、理解できないんだろうな。
高広にとっては、私が幸恵に「カラダ探し」を頼まれた前日から、一晩明けただけなのだから。
やっぱり、「カラダ探し」の事は話さないと理解してくれないのかな。
「実はね……」
あまり言いたくはない。
武司の事を言ったとしたら、高広は怒って家に乗り込むだろう。
私が心配してるのはその事なのかな。
確かにそれもあるけど、高広がいなくなったら、中島君に殴られるかもしれないという心配をしているだけなんじゃないかな。
「カラダ探し」中とは言え、そうされてもおかしくないような事をしたのだから。
「昨日」までの事を話して、高広の表情を見ていたけど……「昨日」とは反応が少し違う。
「そう……か。武司がそんな事になってんのは気に入らねぇけど、中島……あいつは何考えてやがるんだ」
私の説明で要点は理解してくれたようで、武司よりも危険性が高い中島君を気にしているようだ。