カラダ探し~最終夜~
隣に誰もいない通学路。
ヒビ割れた世界の中を歩きながら、私はそんな事を呟いていた。
美雪が目覚めるのが、確か28日のはずだから、今日を入れて二日しか猶予がない。
もしも何かあったらどうしよう。
「カラダ探し」に守られていない状態で、危険かもしれない事をするのが怖いよ。
通学路を歩いていると、留美子と合流した。
ふたりで学校に向かっている途中で高広が慌てて走ってきて、いつもと同じように3人での登校。
そこで私は、「昨日」までの「カラダ探し」の事を話した。
「はぁ? 明日香、また『カラダ探し』させられたの? どれだけ不運なのよ」
まあ、留美子の言う通り、私は不運かもしれない。
ものすごく自分勝手な理由で振り回されて、「カラダ探し」がなければ壊れなかったかもしれないものもあったから。
「うん。でも、遥とか武司とか……頑張ってくれたから、1週間くらいで終わらせる事ができたんだ」