居場所

「普通って?」 


あたしがそう聞くと新海陸斗は隣に座ってきた。 


「お前はいつも余計な事とか考えすぎ。うまくやろーとか、うまくしなくちゃいけないとか別にそんなの関係ねーじゃん。うまくやろうと思いすぎたら余計にできなくなってしまう…だから素のままでいいって事」

「そうなのかな…」 

「そうなんじゃねーの」 


そう言って新海陸斗は背伸びをして立ち上がり姿を消す。 


あの人はいつだって大人びている… 

クールな顔して言ってくる事はいつも正しい。 


さすがあたしよか… 

ううん…他の人からも飛び抜けている。 


新海陸斗は自分の意志をちゃんと持っている。 


その意志を他のみんなにぶつけている… 



それが… 



今の私には出来ていない事。 



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