居場所

「今日は楽しかったよ蓮」

「何?急に改まって…」

「だって蓮とこんなふうに遊んだ事ないじゃん?あたしも忙しくて蓮もサッカーとかで…」 

「だな。でも、その忙しさがお前の本当の居場所なんじゃねーの?」 

「ん?」 

あたしは首を傾げる。 


「お前の本当にやりたかった事。俺も今日は楽しかった」 


やりたい事か… 

蓮はあたしには何も言ってこないけど蓮の心の中では決心がついてると思う… 


蓮のやりたい事。 

それはあたしから聞く勇気すらない…。 


その日、蓮に送ってもらって家に帰った。 


あたしはやっぱり蓮の事が好きなんだと実感した。 


だけど言えないよ… 


伝えられない。 



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