居場所

「やっぱ綺麗だなぁ」


あたしは腰を下ろして座り、そして寝転がり空を見上げた。


今日は快晴。 


雲ひとつもない綺麗な青空。ここちよい風があたしを包みこんでくれているかのようにあたしの心も落ち着く。ずっと、ここに居たい。そう思わせてくれるのも、この澄み切った青空のお陰。


この広い草原で寝転がって空を見上げるのが好き。 


高校1年の時、学校に行こうとしとも何故か足が前に進まなくて、この辺を歩いていてたら目についた場所。


学校どうしよう。行ったほうがいいよね…山ちゃんに悪いし。 


そう思ってても、なかなか足が進まない。時間もだんだんと過ぎていく。 



「…さぁ行こう」 


結局そう呟いたのも何分経ったか分からないくらいだった。あたしはその場から重い身体を起し立ち上がる。

重い足取りをゆっくりと前に進めながらあたしは学校に足を運んだ。 

 



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