居場所
ボンヤリと外の風景を眺めているのが長かった所為か、目の前に置かれているソーダ水に目を向けるとグラスの中のに入っている氷は全て溶けていた。
まだ半分は残っているソーダ水を一口飲むと炭酸の味は全く無くただの薄い水みたいなソーダ水になっていた。
思わず顔を顰めたあたしは軽く一息吐き、また視線を外に向ける。
…カラン−カラン−
となるドアの鐘にお客さんがちらほら入ってくる。
いつの間にか外はもう真っ暗になっていて、カウンター越しに掛けられた時計に目を向けると22時を過ぎていた。
ただひたすら外を見ていたから何時間ここに座っていたのかもわからない。
辺りの暗さに寂しくなるのは気の所為だろうか。