居場所
「お前また泣いてんの」』
「泣いてないよ…嬉し涙だよ」
「だから泣いてんじゃん」
ふき取った涙のあと、見上げると蓮の顔があたしの顔に近づいてきて…、一瞬だけど唇が重なった。
えっ……なっなんで?
今の状況が全く掴めないでいるあたしは軽く自分の唇に触れる。
蓮の顔が離れてあたしは思わず蓮を見た。
「何で?」
「笑顔」
「んっ?笑顔?」
「そう、お前の笑顔好きだから…前にも言っただろ」
えっ、そんな事、言われたかなぁ。可愛いはあるけど好きはないよ。って言ううか、それとどう関係があるのか分かんない。