愛すべき日々[掌編集]
「なんで」
怪訝そうな声で雄太は尋ねる。
「だって、化粧してないし、ね、寝てないから目、赤いし」
本当は泣いてて目が赤いなんて、言えっこない。
「ふーん。じゃあいいや」
雄太の声と同時に、玄関でガチャンと扉が開く音がした。
身構えて扉の方を見ると、携帯を耳に当てた雄太が立っていた。
「合い鍵で入るから」
ニッと歯を見せて笑いながら、ひらひらと鍵をちらつかせる。
「雄……太」
雄太が目の前に座り。
そっと私の頬に触れる。
「どうしたん?涙なんか流して」
誰のせいだよ。
言葉の変わりに、ぷいっと横を向く。
「口聞いてくんねーの?」
怒ってるんだからね。
「……わかったよ。ホレ」
目の前に、小さな紙袋が投げ出された。
中身を取り出す。
「……あ」
思わず声が漏れた。
そう、あれは1ヶ月前のこと。
怪訝そうな声で雄太は尋ねる。
「だって、化粧してないし、ね、寝てないから目、赤いし」
本当は泣いてて目が赤いなんて、言えっこない。
「ふーん。じゃあいいや」
雄太の声と同時に、玄関でガチャンと扉が開く音がした。
身構えて扉の方を見ると、携帯を耳に当てた雄太が立っていた。
「合い鍵で入るから」
ニッと歯を見せて笑いながら、ひらひらと鍵をちらつかせる。
「雄……太」
雄太が目の前に座り。
そっと私の頬に触れる。
「どうしたん?涙なんか流して」
誰のせいだよ。
言葉の変わりに、ぷいっと横を向く。
「口聞いてくんねーの?」
怒ってるんだからね。
「……わかったよ。ホレ」
目の前に、小さな紙袋が投げ出された。
中身を取り出す。
「……あ」
思わず声が漏れた。
そう、あれは1ヶ月前のこと。