鈴が咲く【前編】
「うぅ~...」
「お前なぁ......
翔たちに絶対話せとは言わない。
俺にも、詳しいことは言わなくても良い。
...でも、
我慢すんな。無理すんな。頼れ。
俺は、無理して話しててほしくねぇ。
でも、咲希が無理してため込んでたりとか、
迷惑掛けたくないとか思ってんなら、
それは違う。
俺にだけでもいいから、頼れ。
我慢すんな。な?」
そう言って
頭をポンポンっとたたいて立ち上がる。
「佐島君...ありがとう。」
背を向けたままの佐島君に声をかけた。
「今日は、ここで寝とけ。
明日の朝、また様子見にくるから。
...じゃな。」
ガチャ
佐島君が出て行ったドアを見つめる。
もう一度、ベットに横になった。
_____カチリ