鈴が咲く【前編】
「我が陰陽師に使えるものよ、
我が力に乗じ、悪しきもの罰する力を!
雷竜砲!」
ライリュウホウ
燈兜へ向かって雷を落とす。
「...!!」
効いて...ない!?
いや、ダメージはあっても、
さっきと同じように戦ってる...
「柳!
一度ひいて!」
押されている柳に声をかける。
『悪い!』
燈兜と一対一で向きあう。
『なかなかノ実力だの。』
「それはどうも。」
「...」「...」
にらみ合う。
向こうも私が本気を出してないってわかってるんだ。
でも、今捕まえられるわけではないし
向こうも捕まえられないのを分かってる。
「っ!」
先に攻撃を仕掛けたのは燈兜。
ジャンプして避ける。
きっと、当たったら切り裂ける...
避け続けていると。
燈兜が取り出したのは、
忍者が持っているような、
短い槍のようなもの。
そう、苦無。
クナイ