鈴が咲く【前編】
パキッ

ドームに亀裂が入る。
ヤバいな...
印を組んで構える。

パキンッ...

粉々に割れた。

札を構える亮ちゃんと、
使い魔と並んでこっちを見ている誠にぃ。

「柳」

『はいよ』

「琴」

『はーいっ!
わかってるよ!』

私も式を呼ぶ。

印を素早く
組みなおして術を唱える。
術と同時に、
柳と琴が二人に向かって飛ぶ。

二人も、
それぞれが使い魔で戦ったり、
札を一気に飛ばしたりしている。

「戻れ!」

そう叫んで、式二人を戻す。
二人がこちらを向いた瞬間、
片手を前に出す。
声と共に手を握る

「...縛」

静かにつぶやくように発した声は、
水を打ったようにあたりに響いた。




二人の動きが止まる。



もう片腕も前に突き出して、
目の前で手のひらを重ねる。

「林彪。
リンピョウ

光者、稗陣錬!!!」
コウシャ ハイジンレン
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