鈴が咲く【前編】
「ねえねえ!
僕、遠山 光輝って言うんだ~
トウヤマ コウキ
よろしくね!」
前の席の男の子が話しかけてきた。
「う、うん。よろしくね!」
かわいいキャラの男の子。
背の高さは
私と変わんないくらいかな...?
人懐っこくて子犬みたいな...
「香林さん?」
「あっ、ううん。ごめんね。」
「咲。教科書持ってるのか?」
「あ、ううん。届いてないの。
翔の見せてもらってもいい?」
「ああ。」
「ありがと。相変わらず優しいね!」
そう言って笑った。
天然発言をかまして
無邪気に……
「べ、別に...」
照れると出る癖も変わらないんだね...
「...え!?
香林さんと翔って知り合いなの!?」
驚いたように言う遠山君。
「あ、うん。実は...」
グイッ
「キャッ」