鈴が咲く【前編】
「柳!」
『...はいよ。
翔、もう良いのか。
どうした?呼びだすなんて...
禁止令はいいのか?』
「うん」
『何で?』
「あの~
さっきの妖の時
居た人たちなんだけど...」
ジッ...
と皆を見る柳。
『あぁ、居たな...……なるほどな...』
「うん。
わかってくれたと思うけど、ばれちゃって...
みんながいいって言ってくれたから、
禁止令を解こうと思って...」
『わかった。伝えておく』
「ごめんね、
お願いします。
...あ、みんな。
この人がさっき話した柳。よろしく!」
「あ、うん!よろしく!」
『誰だ?』
遠山君が笑顔でそう言った言葉に
不機嫌に返す柳。
「こちら、遠山光輝君。
私のクラスメイトでこの寮に住んでるの。
...柳~?
そんな不機嫌そうな顔しないの。
ね?」
にこ、と笑っていう
『....』
あは…目が笑ってないぞ、って顔してる…
「柳~?」
『でもこいつらがいなければ、
翔も咲も本気を出せただろ』
そーなんだよねぇ…
「こらっ!!
そんなこと言わないの! ね?」
コツン、と柳の額に私の額を当てる。
式との仲の良さを見せつける。
『...わかったよ』
関石君と龍也君も紹介した。
『じゃ、伝えておく』
「うん。
ありがとう。また来てね!」
『あぁ』