鈴が咲く【前編】
シーン...
静まり返った空間。
正式な勝負の申し込み方。
まぁ、本気で言ってるわけじゃないけどね…
驚いたように様子を見ている
龍也君、康平君、光輝君。
『当主』ではなく『咲』として
満面の笑みで笑った。
「「「「「「っ!?」」」」」」
クルッ
後ろを向いて倉庫の端の方へ動いた
「柳。キヨ。琴。」
『...よ。』
『...久しぶり』
『...はい』
「みんな。
今日は他の人の警護なんだけど...
いいかな?」
ふっ、と何かを考えた後、
察したみたいで露骨に嫌そうな顔をする柳。
『マジ?
まだ、あいつらついてきてんの』
少しはてなを浮かべるキヨと琴。
『いつもと違う戦闘なのですか?』
「ううん。実践練習」
『え...?
術や護符じゃないの?』
「うん...
私は、みんなに手伝ってもらわない。
自分で術とか符とか妖刀とかを使うの。
その代わり、龍也君達を
流れ弾から防ぐのはみんなにしてもらう事にしたの。
3対1の真剣勝負」