鈴が咲く【前編】


先生に言って、
届けてもらうのは
ホスピタルルームにしてもらった。


「う~ん...よし。
香林は成績一位だったしな。
特別生徒たちなら
そっちに届けても問題ないだろう...

わかった。
三人に免じてそうしておこう。」

「ありがとうございます!」





て言う…ね。

頼んどいてなんだけど
簡単に許可しちゃうのね…


「緊張してんな~...」

前を歩く光輝と康平を見て
龍也君が言った。


「こっちまで緊張してくる...」

「もし赤点取ったら
絶対巻き込まれるよな...」

「「ヤダ..」」

私と龍也の声が重なる。



「あ、翔。
一族の方に今度顔だしなよ。
夏休みなら平気でしょ?」

「ん...あぁ。
中学で咲と別れてからは
一応ここでの調伏だけやって
挨拶にも行ってないからな...」

「おかげで依頼の仕分けが
とーっても大変だったよ」

と嫌みたっぷりに言っておく。


「御老主様達に
 ゴロウジュサマタチ
翔お気に入りだったんだから。
余計に私への風当たりが強く...」

一瞬顔がこわばった翔は、

「そうか...わかった。
夏休み中に一回挨拶しに行くから」

そう言いながら、
5人でエレベーターに乗った。
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