鈴が咲く【前編】
パチンッ
燈兜に笑顔を見せてから
4人の方に腕を出してパチンと弾く。
両腕を広げるようにして舞う。
クルリと回って
片腕をピンと真上にあげる
手首を動かして払うようにしてから
スッと体勢を低くする。
両手を胸の前で組んでから
空へ解き放つようにして立ち上がり、
両腕を空へ向けた。
光の玉が空へとあがる。
空へと向けた腕はそのままに、
広げていた掌をキュッと閉じた。
パアァア…
玉が弾けて、
金色の粉のようなものが落ちてくる。
片腕だけをあげてクルリと回る。
巫女服の裾が揺れた。
「…………」
動きをゆっくりと止めた。
伏せるようにしていた目をフッと上げてから、
燈兜に駆け寄る。
「燈兜」
『さすガハ鈴姫…!』
驚いたように目を開いて私を受け止める。
『美しイ舞だった…!
舞ナガら我の術を全テ解いてシマウとは…』