鈴が咲く【前編】
ドッ……
嫌な感じの物音にフッと少し意識が顔をもたげる。
考えられないまま、ゆっくりと振り向くと、
翔太が三人を振り払い、印を組んでいた。
……?
あぁ、さっきまでの声は翔太が……
…今、術を……?
「我、っ!?」
ガッ
「落ち着けコノヤロォ!!」
印を組んでいた手を掴み、
地面に翔太の体を叩きつけるように押し倒した。
「ぐっ!?」
翔太の口から漏れたうめき声に
頭が覚醒する。
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