鈴が咲く【前編】
「あ゙あ゙ぁぁぁぁぁ!!」
「うるさいっての」
くしゃりと握ったままで
目の高さまで持ち上げていた拳を
ぎゅっと握る。
ビクンと大きく痙攣した体がガクリと垂れ下がる。
「!!!」
「なに、を…!」
空中1メートルといったところかな…
そこら辺の高さまで来てから
手をパッと緩める。
ドッ…
「「っ!!」」
気を失った男が地面に落下する。
「きっさま…!!」
「なに?
今まで自分たちがしてきたことを
自分がやられたら怒るわけ?」
怒ってる。
私は、怒ってるんだ。