鈴が咲く【前編】
「…咲、今日理事長室に
呼ばれてなかったっけか?」



言われた言葉に咄嗟に反応して、
頭を回転させる。


「あ、そう言えば…」

「忘れてたのかよ……」

「あ、じゃあごめん。
私ちょっと行ってくるね?」




「俺、教員室に呼ばれてるし、
理事長室まで案内するわ」



翔に引っ張られて、
教室を出た。


「翔...急に話題振らないでよ」

「まあまあ。
対応できてたじゃん」

「まぁね」



着いたのは、屋上だった。


「俺の好きな場所なんだ。
亮にぃから、鍵もらってるし。」




そうなんだ...

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