鈴が咲く【前編】
グワッと白い光が
一面を包む。
妖たちがかすんでいく。
術の光と同時に天狐様が印から飛び出し
空を駆けるのが見えた。
成功……!
ちょっとやりすぎた、かな……?
一気に風が巻き起こる。
フワッと足が地面から離れる感覚を感じながら
九尾、と口だけ動かして
天狐様に付かせた。
天狐様だけで動かすなんて
礼儀知らずにもほどがあるから。
意識が揺れる。
これで良い。
あいつには天狐様も九尾を呼んだことも
ばれていない。
これで意識を失えば、
精一杯の力だって思わせられるはず...
最後の最後まで考えながら。
私は強制的に。ブレーカーを落とすように。
霊力を体内にため込ませて、意識を失った。
一面を包む。
妖たちがかすんでいく。
術の光と同時に天狐様が印から飛び出し
空を駆けるのが見えた。
成功……!
ちょっとやりすぎた、かな……?
一気に風が巻き起こる。
フワッと足が地面から離れる感覚を感じながら
九尾、と口だけ動かして
天狐様に付かせた。
天狐様だけで動かすなんて
礼儀知らずにもほどがあるから。
意識が揺れる。
これで良い。
あいつには天狐様も九尾を呼んだことも
ばれていない。
これで意識を失えば、
精一杯の力だって思わせられるはず...
最後の最後まで考えながら。
私は強制的に。ブレーカーを落とすように。
霊力を体内にため込ませて、意識を失った。