素直になりたくて~メイクに恋してあなたを愛す~
「それよりさー今日来た新しい部長!!
あの人のせいでうちの部署の連中荒れてるよな~」

「新しい部長って~?」


大樹の言葉になぎさは虚ろな目で質問していた。
あれはもう相当酔っぱらってるな~。
明日も仕事あるのに大丈夫なのかな?
そう思いつつも私は今日何杯目になるか分からないカシスオレンジを口にする。


「何かいきなり部長が変わってさ~しかもよく分からない奴で~。
怒った表情しかしないし、何考えてるのか全く読めない奴なんだよな」


大樹は私に同意を求めるように笑顔を向けていた。


「大人な人だとは思うけど……」


クールだと思うし、何を考えてるのは分からないのは同意するけど……。


「夏香が庇ってるし~!!
もしかしてその人の事気になってる感じ!?」

「は!?」


なぎさが言えば大樹は凄い勢いで私の方を振り向いてきた。
大樹なんで少し不機嫌そうな顔してるのよ。


「そんな訳ないでしょ!
今日会ったばっかりだし」

「だ……だよな!!
しかもかなり年上だもんな!!」


大樹は笑顔を浮かべながらビールを飲んでいた。
不機嫌になったり嬉しそうにしたり忙しい人だな……

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