素直になりたくて~メイクに恋してあなたを愛す~
女の子たちと別れて、そろそろお店を出ようとした時。




「あ……あの!!」

「はい?」

「さっきの見てました!
私にも化粧品を選んでください!!」

「へ!?」




いつの間にか私の周りには人だかりができていた。
みんな口をそろえて化粧品を選んで欲しいと言っている。




「でも私そんなセンスないですから……」

「そんな事ないです!!お願いします!!」

「お願いします!!」




断ろうとしたら、みんなに頭を下げられる。




「や……やめてください!!
頭をあげてください!!」




どうしたらよいか分からずあたふたしながら周りを見渡す。
この人たちはみんな化粧品が好きなんだよね……。
そう思ったらなんか……嬉しくなる。



私じゃ力不足かもしれないけど……。





「分かりました」




誰かの笑顔を見られるなら……。
それでいいや!!


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