素直になりたくて~メイクに恋してあなたを愛す~
「黙ってないで何とか言ったらどうだ」

「……俺たちは別に何も……」




橘部長の声低過ぎでしょ!?
私に向けられた言葉じゃないのに肩が震えてしまった。




「何も?
よくそんな事を言えるな?」

「ぶ……部長?」

「泰東はな……。
お前らにどれだけ悪く言われようと決して立ち止まることはしなかった。
自分の企画を成功させようと必死になって頑張ってる」




橘部長……。




「お前らが考えているような汚い真似なんて一切していない。
これ以上アイツへの、頑張っている奴への侮辱は許さない」




私は胸が熱くなるのを感じた。
橘部長が私の事で怒ってくれている。



何かすごく嬉しい……。
でもなんでこんなに胸が痛いんだろう……。



私は急いでその場から立ち去り販売部へと急ぐ。


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