君への距離~僕らの未来~



「おかえり―!!!」



玄関には大きな野球チームのマスコットのぬいぐるみを抱えた黒髪の男、名前は平尾翼。





「あ、ただいま!」




ニッとその男は少年のような笑顔で笑った。




「翔太と2人で応援してた!おめでと!かっこよかった!」



女も満開の笑顔で笑った。


「へへへ…ありがと!」





「それ!ホームラン人形でしょ?

おっきいなぁ~!翔太、絶対喜ぶね!」




そう言って微笑んだ杏に、翼は人形をポンと投げた。




「?」



杏は自分の身長の半分はあろうかというぬいぐるみを受けとめて首を傾げる。





「それは杏ちゃんの!」






翼は玄関でぬいぐるみごと杏を抱きしめた。




―1番は君だから、





誰よりも1番最初に

君に、



ほめてほしくて…



笑ってほしくて、









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