君への距離~僕らの未来~



「おはよー」


ジタバタ暴れている息子を小脇に抱えながら寝癖をつけた寝ぼすけパパがキッチンにやってきた。




「おはよ!…ってどしたの、翔太?」





「ママずるい―!!


翔太もジャビットくんの人形欲しい~!」




そう叫ぶと抱えられたまま暴れる暴れる。






「見つけちゃったみたい…」




息子にとられないように寝室に飾ってあったホームラン人形。


すぐさま見つけられてしまった様子。






「ママだけずーるーいー!!」




「ダメ!あれママの!」

―だって翔太にあげたら…

噛む、投げる、振り回す!



「翔太ぁ…、朝ご飯食べよう?」


翼もあくびしながら諭す。




「やーだー」


暴れる息子をひとまずリビングのソファに座らすも、なおも暴れる。





若いママとパパは困り顔。




「翔太、パパお腹減ったんだけど…」





「ぎゃー!」






「…翔太、じゃあ今日遊園地行こう?ミッキーんとこ!」



翼の提案に少し膨れっ面が和らいだ翔太。


「ミッキー…」




「パパ、ちょっと!」


キッチンからママの呼び出し。




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