また、きみの隣で
「っ!」
入ってすぐ目に飛び込んできたのは、さっきまではいなかった、なんとなく見覚えのある横顔…。
ミドルシュートを打ったその人を見て、あたしは硬直した。
……もしかして…千鶴じゃ………
「あっ、ちづ…」
思わず声をかけようとしたけど、やめる。
─────『…中学でも、その〝友達ごっこ〟するわけ? 笑わせないでよ』
中学の時、練習試合で久しぶりに会った千鶴に話しかけたら、ピシャリと突きつけられた言葉。
…千鶴はきっと…いや、絶対、あたしの事友達だって思ってなかったんだ……。